SESで「仕様書」がないのは問題!?【2021年10月加筆】


SES事業者様からの質問に対する回答

当協会の代表理事の中野は、法律事務所と社労士事務所を経営しています。

そこで、たくさんのSES事業者様からの相談を受けています。

そこで今回は、SES事業者から受けた質問と、その回答をしたいと思います。

【質問】SES契約に「仕様書」は必要?

受託するSES案件について、「仕様書」がないことが殆どですが、これは問題ないのでしょうか。

こういった場合、どうすればよいのでしょうか。

【回答】記載がないだけの理由では、偽装請負とはならない

「仕様書」がないことだけをもって、偽装請負と判断されることはありませんが、

作業の指針である「仕様書」がないということは、結果として禁止されている「発注者による指揮命令」がある可能性が高いと考えられ、より厳しい調査が行われることになります。

労働局は、あまりシステム開発やSESについての深い知識は、持ち合わせていないことが殆どです。

そのため、IT業界における実情などは特段加味されず、単純に法律や指針と照らし合わせて、偽装請負に当たるのかを判断します。

したがって、仕様書がなくても、直接の指揮命令ではない方法により指示が出されていなけれれば、直接の指揮命令があったものと考えられます。

【point】仕様書が作れなければ、「作業指示書」の作成を

仕様書がない場合には、「作業指示書」などを作成するようにしましょう。

「作業指示書」は、新たに指示がある度に発行することが通常です。

週に1回、月に1回とまとめることもできますが、まとめた期間の間、「その指示書による指示のみで作業者が作業を進められる内容」である必要がありますので、作成時には注意しましょう。

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